神奈川県平塚市の整形外科〜医療法人社団 久保田整形外科医院〜
やましたリハ通信

やましたリハ通信 第20号

2018年9月

介護度の変化を調査して

理事長 久保田 亘

「やましたリハ通信」も居宅介護支援事業所様との連携のツールとして今回20号となりました。今後も継続して発行していきたいと考えておりますのでどうぞよろしくお願いします。
さて、今年も7月の「海の日」に日本臨床整形外科学会が鹿児島で開催され、演題発表も含め参加致しました。通所リハビテーションに関してのシンポジウムや演題の発表がありましたが、全国的には1~2時間の短時間通所リハビリテーションを実施している施設が少しずつ増えてきているようです。その中で介護度の変化に対してリハビリテーションの内容もどのように対応したらよいかが課題の一つに挙がっていました。介護保険では、身体状況の変化に対応するため、定期的に介護度の再認定が必要ですが、当通所リハでもリハビテーションの実施計画を作成するにあたり平成29年7月から30年7月まで1年間通所リハビリテーションを継続された方の介護度の変化を調査致し ました。そのうち介護度が改善した(下がった)及び変わらない方が93%、介護度が高く(上がった)なった方が7%で、概ね介護度は維持されていました。介護度の変化の要因は様々ですが、運動機能を考えると、改善例は①身体状況や運動機能の維持・向上ができた、②退院後、通所リハの再開継続で運動機能の向上ができたことがあげられる一方、転倒などによる外傷や持病の悪化、認知機能の低下等が介護度を上げてしまう要因の一つと考えられます。今後もそれぞれの方のニーズに合わせ、生活に眼を向けたリハビリテーションを継続していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。

平成30年9月


トレーニングマシン訓練の紹介

当施設では転倒予防を目的にトレーニングマシンによるバランス訓練・筋力増強訓練を実施しています。今回は『レッグエクステンション』について紹介します。

加齢とともに膝関節の可動域が狭くなってきますが、マシントレーニングの継続で、大腿四頭筋・内側広筋を強化し可動域の拡大をを図ることにより、歩行の安定を目指します。

Nさん(66歳男性)要介護2 中心性頚髄損傷週2回利用

  • 2017年9月
    リハビリを開始
  • 2017年10月
    マシン利用開始筋力32
    階段昇降:上り29秒下り28秒2
  • 2018年7月
    筋力測定筋力52
    階段昇降:上り12秒下り11秒

筋力の25%の負荷で20回、筋肉を意識しながらゆっくり行います。

ご本人より 階段昇降時の筋力アップを実感されています。


利用者さんのリハビリコーナー

*リハビリの継続で改善された方を紹介します*

Aさん86歳女性H29.12月腰椎圧迫骨折受傷要介護3
受傷後3か月利用休止後再開

ご本人のニーズ 10段の階段昇降ができるようにしたい。

《再開時》

症状:右大腿部痛・腰痛VAS 8/10
下肢・体幹筋力: MMT4
運動機能:TUG 17.8秒(2本杖)
片脚立位左5.8秒右2.3秒
立ち上がり両脚40cm

リハビリ内容
  • OTによる個別訓練の実施
  • 関節可動域訓練
  • 大腿・下肢筋力訓練
  • 階段練習
  • 踏み台昇降練習
  • 転倒予防体操(集団)
《5か月後》

症状:右大腿部痛・腰痛VAS 2/10
下肢・体幹筋力: MMT5
運動機能:TUG 12.9秒(1本杖)
片脚立位左右とも15秒以上
立ち上がり両脚30cm


やました通所リハビリテーション
発行
久保田整形外科医院
発行責任者
施設長 久保田千栄子
発行日
2018年9月
神奈川県平塚市山下458
医院:0463-35-2611 通所:0463-37-5786
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